先富と共富 2012 5 5
中国の改革開放政策の指導者である、
鄧小平の言葉は、日本においても、
中国においても、誤解されていると思います。
鄧小平の「先に富める者から先に富め」という先富論が、
日中両国において、誤解され、一人歩きしています。
本当は、鄧小平は、こう言ったのです。
「先富、后共富」
つまり、先に富んだ者が、
まだ富んでいない者を富ませていくことで、
みんなが共に豊かになろうと指示していたのです。
これは、西洋的に言えば、
「ノブレス・オブリージュ」でしょう。
しかし、その後の中国人は、
鄧小平の意図を無視して、拝金主義に走ってしまったのです。
どんなに的確な指示を出しても、
後世の人たちは、自分に都合のよいところだけ使うのです。
ノブレス・オブリージュ noblesse oblige 2005 3 16
「ノブレス・オブリージュ」とは、フランス語で、
「高い身分に伴う義務」と訳されます。
これは、権力を得て、富も享受できる者にとっての「最高の名誉」とは、
社会の発展のために、私財を投ずることであるという意味に近いかもしれません。
これが、「本当の貴族」です。
なぜ、この言葉を思いついたのか。
それは、週末に、世相を知るために、
テレビを見たり、雑誌を見て、そう思ったのです。
テレビや雑誌には、リッチな生活とか、セレブとか、
まるで貴族にあこがれているような特集が目立ちます。
しかし、「貴族」と「拝金主義者」は、違います。
ノブレス・オブリージュがあってこそ、貴族と言えるのです。
ノブレス・オブリージュがない人たちは、単なる拝金主義者です。